「思いやり」と「勇気」はタイミングとバランスが命!相手の反応を見極めよう
相手に理解してもらうためには「思いやり」と「勇気」のタイミングとバランスが大切だ、と言うお話
7つの習慣−人格主義の回復−を読んで学んだことをまとめています
前回までのところで第5の習慣、「まず理解に徹し、そして理解される」の方法について詳しく解説していきました
rakotanojikokeihatu.hatenablog.jp
今回はその補足的な内容です
前回の記事のような手順で話を聴いていくときに一つ注意したい事があります
それは”相手の反応をきちんと見る”ことです
どう言うことかと言うと
今まで頑張って相手を理解しよう、傾聴に徹しよう、と心に決めて話を聴いてきたとします
なんとなく「あ、少し心を開いてくれたかな」「なんか相手が安心して話をしてくれている気がする」と思った時
または「らこ太くんはどう思う?」と意見を求められた時
ここで注意です!
今まで聴いてきた分「僕はですね」とここから自叙伝的反応(評価する、探る、助言する、解釈する)の波状攻撃を仕掛けてしまわないようにすることです
いわゆる「俺のターーンッ!ドローーッ!!」ってな具合にまくし立てたら、ここまで預け入れをしてきた信頼口座から残高を引き出すことになってしまいます
「なんだ・・・結局自分が言いたいことを言ってるだけじゃないか・・・」と落胆させるわけです
そのため、共感による傾聴をするときには相手の”論理的反応⇄感情的反応”の往来を見極めないといけません
簡単に言うと冷静に話を聴ける状態にあるか、否か、と言うことです
相手は初め、感情的に話したいことを話すかもしれません
「聴いてくれよ」「こんな事があったんだよ」「どうしたらいいんだよ・・・」
NGパターン
話を聴いているうちに
相手「そうなんだよ。あの上司には本当に参ったよ。あーあ・・・らこ太はどうしたらいいと思う?」
らこ太「そうだね・・・僕は話を聴いていて、こうしたらいいと思ったんだけど」
相手「らこ太はそう思うのか。でもさぁ、俺にそんなことできると思う?仮にも上司だよ?それはできないよ」
らこ太「でもそこはきちんと伝えていかないと上司も分かってくれないんじゃない」
はい。ダメです。意見を求められたから”助言”をしたものの、相手は感情的な反応に逆戻りしました
これって普通にありうることですよね?
でも助言をした流れで自分の物の見方で追い飯ならぬ、追い助言をしてしまう
この感情的な状態では相手はあなたの助言を信頼して受け取れません
OKパターン
話を聴いているうちに
相手「そうなんだよ。あの上司には本当に参ったよ。あーあ・・・らこ太はどうしたらいいと思う?」
らこ太「そうだね・・・僕は話を聴いていてこうしたらいいと思ったんだけど」
相手「らこ太はそう思うのか。でもさぁ、俺にそんなことできると思う?仮にも上司だよ?それはできないよ」
らこ太「そっか、上司にそう言うことを言うのは部下としてはあり得ないと考えているんだね」
相手「そりゃそうだよ。歳も20は違うよ。『若造が舐めたこと言うな』って思われて嫌われるのがオチさ」
らこ太「年配者の言うことには素直に従うべきだ、と言う考えなんだ。そうかそれで上司は君の言い分を知ることもないから困っていることは伝わらないね。問題がなかなか解決しないわけだ」
相手「そうなんだよ。何か僕でもできそうな事が一つでもないかな?」
らこ太「そうだね、じゃあ上司に直接言う事がまずいならこうしてみたら?」
これです!相手がガードを上げたり、下ろしたりするのをよーく見る。そして相手のパラダイム(物の見方、考え方のクセ)を受け止めて理解しようとする
こうする事で信頼を得て、「そして理解される」、勇気を持ってあなたの意見を述べていく
「思いやり」と「勇気」のバランスを保つ事です
「思いやり」が強すぎる人は「いいよ。君の勝ちだよ」と譲り過ぎてLose−Winに至る
「勇気」が強すぎる人は「俺の意見が絶対に正しい」と主張し過ぎてWin−Loseに至る
Win-Winに至るためにはこの相手を理解することと自分を理解してもらうバランスが取れていなければなりません
しかし、「思いやり」と「勇気」の順番が逆になってはいけません
相手を理解しようと言う姿勢があって初めてあなたの立場や考え方を受け入れてもらえます
相互依存(お互いがお互いの力を上手に使う)の状況では相手の力を借りられるかどうかは相手次第なので自分が影響を及ぼせる範囲の外側の要因が大きいです
しかし、「相手を理解しよう」とすることは自分の影響を及ぼせる範囲の内側にあること
影響を及ぼせることに力を注いでいると自然とその影響は相手にも影響を与え始めます
これを”インサイド・アウト”のアプローチと言います
実は著書の中では第1の習慣の前に説明される概念であり、第7の習慣の説明を終えた後に”再び、インサイド・アウト”と言う章で紹介される鍵概念と言っても過言ではない大切な考え方です
自分が影響を及ぼせる範囲はまだまだ狭いかもしれない
それでもどうにもならないことに愚痴や文句を言わず、自分ができることにひたすら取り組む
そんな姿勢を貫くあなたをみて、周囲の人が「この人はすごい」「この人は信頼に足る人だ」と周囲に影響を与えていく
おそらく一朝一夕でできることではないのだと思います
リベラルアーツ大学の両学長が言うところの”原因自分論”
自分ができることにフォーカスして一歩一歩、牛のように亀のように鈍くても着実に進んでいきましょう!
ではまた!
らこ太